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久留米絣くるめかすりの新柄、2年半ぶりに登場します!

私たちが久留米絣と出会ったのは2017年。

伝統工芸とのコラボレーションで、限定企画としてオーガニックコットンで織っていただき、2017年2月4日の立春に発売しました。

その日はオランダで開催されたmono japan という展示会に出展していたので、
アムステルダムでも同時発売という、

なんかカッコいい響とともに思い出がいっぱいあります。

(絣の製造工程を説明する資料を英語で作ったなぁ、、)

 


マアルの肌着用に、特別にオーガニックコットンで織っていただいた久留米絣。

それが予想をはるかに超える気持ち良さで、
どうしても継続して作りたくなり、
さらにショートパンツやロングパンツまで品目を増やして、
赤い大きなドット柄とともに定番化したのが同じ年の夏。


30の工程を経て、約3か月かけて織り上げる久留米絣の生地。
独特のかすれ具合、糸と糸との間にはらむ空気感は、
まるで〇〇のような、と言い表せない独自の気持ち良さがあります。

今回、久しぶりの新発売となるグリーンドットは、
縦絣たてがすり(縦糸だけをくくり、模様をつけ、横糸はプレーンなまま)という技法。
同じ縦絣のグレードットよりもさらに柔らかく仕上がったのは何故だろう?。


色は紺地ベース、大きめのグリーンが差し色になっていて
とてもいい柄!気に入ってます。

 

最初のうちは色が出てくるので、お手数ですが単品で、あるいは色の薄いものとは分けてお洗濯してください。

絞ったらすぐ取り出して干してくださいね。

 

絣は最初のうちは生地に糊も残っているので硬く感じるかもしれませんが、

こうして洗っているうちどんどん柔らかく育っていきます。

 



marruのinstagramFacebookで数回にわけ、
下川織物さんに撮っていただいた今回のグリーンドットの絣ができるまでの工程写真をアップしています。

ここでは少しだけご紹介

糸を枷にし、くくり、まずはベースの紺に染めたところ。
洗って干しています。

カラカラカラと移動させながら回しているうちに、括り糸が外れていく仕組み。


括りを外すと、水玉になる予定の染まっていない生成りのオーガニックコットンが見えます。


今回は上からさらにグリーンで染めました。


(この写真が一番好きです)
糸の束をほどき、糸を配列していくところ。

↑これ、分りますか?機械の手前では横一列に並んだ水玉が、
水玉1つ分の糸を互い違いにレーンの下に通すことで、
互い違いの水玉模様となって出てきます。
シンプル!だけど考えた人すごいー!!



織り機に縦糸をセットし、いざ織り始めます。
織りあがったら生地を湯通しして糊をおとし、綺麗な井戸水で洗って自然乾燥。


この数枚の画像を見ただけでも、
機械織りとはいえど、いかに人の手がかかっているか、
長年の職人の塩梅、技が必要としているかを推測できます。
昭和30年代のものという機械達を手入れして使いこなすにも職人技術が要ります。

私はこれまで3回、この織り工場にお邪魔したことがありますが、
毎回、いろんなことに圧倒されてしまいます。

かつて多い時は300件以上あったという久留米絣の織元も、現在残っているのは30件程度といいます。

こんな気持ちよくて丈夫な織りが、日本に残っているのだから、
日本人なら使って欲しい!

きっと、私たちマアルのメンバーみたいに、
絣が大好きになり、

うちの主任みたいに↓と叫ぶかも。笑

主任のブログ「久留米絣のロングパンツがどうしてこんなに気持ちいいと誰も教えてくれなかった?」
私も、マアルを通じて肌着としての絣に出会わなければ、こんなに毎日の身近なものにはならなかったと思います。

< 久留米絣 グリーンドット 各種
2月4日立春の発売を記念して、立春から2月末まで、久留米絣シリーズ全品会員様は優待価格でお求めいただけます。



 

想い出 春を待つ 満月パンツ




LLサイズだけずっと2枚残っていましたが、2019夏にとうとうそれも旅立ち、
完売となった「春を待つ 満月パンツ」。

 
大分県国東半島にお住まいのよつめ染布舎さんに「春を待つ」女の子の絵柄をオーガニックコットンに型染めしていただき、
肌着にはじめて物語を乗せて発売したのが2016年立春。

 
これを手にした時の気持ちを忘れないように、とパッケージも絵柄の中の馬と女の子を型抜きし、
中にポエムのリーフレットを入れた、渾身のパッケージは #矢吹菜美 さんとの初仕事。
限定商品でした。


 
たかがパンツ、されどパンツ。

 
肌に直接身につけるものだからこそ、心地よく、締め付けずを大前提に、
楽しい、嬉しい、はじめよう、いろんな気持ちを応援するものにしたい。

 
それまで定番商品や限定で色を変えたものを少し出すだけだったマアルが
初めて、特別企画的に出したものが「春を待つ 満月パンツ」でした。

 
これが支持されなければ、
この次に続く春夏秋冬シリーズは生まれなかったと思います。




 
発売前はブログ
国東半島の工房の紹介や、
型染めの風景、
絵柄の意味など
6夜に渡りお伝えしているうち、SNSでコメントを続々とお寄せいただいた記憶があります。

 
あんなにも緊張して迎えた立春は初めてだったかもしれません。

 
追記)と思ったけど、マアルの初めての店をオープンし、同時に法人化したのもその前々年の立春。
2017の立春は久留米絣の発売日をオランダのmonojapan出展先で迎えたし、
私にとって立春はなかなかの緊張をもたらす日に自ずと設定しちゃっていることに気がつきました。笑


 
結果、この「春を待つ 満月パンツ」は、手にしたお客様から親密なお手紙やメールを頂戴し、
私だけでなく、お求めくださったお客様にとっても忘れられないパンツになったのかもなぁと思っています。

 
この夏、商品ページにSOLD OUTの案内を打ち込んでいる時、
ものすごく寂しくなった一方で、不思議なほどの充足感に浸りました。
 

今も、新商品を考え、完成に向かって走っているときに時々不安になることもありますが、

「春を待つ 満月パンツ」を手にしてくださった方々がいた経験と、
お客様からいただいたのお手紙が、
きっと誰かに繋がっているから大丈夫。と、


結局のところ「春を待つ」 は、マアルとわたしの背中をも押してくれているのでした。



 
Remind 「春を待つ 満月パンツ」

ブラパッドが変わります

発売以来大変ご好評をいただいておりましたマアルのブラパッドですが、
資材が廃盤となり新しいものに変わります。


お世話になっている滋賀の工場長さんから連絡があったのが春。
今まで使っていた資材が生産終了になってしまい、代わりのものを探しているとのことでした。


滋賀の工場さんはマアルが「蒸れなくて、柔らかい」ブラパッドを探していることを
発売までの経緯も踏まえ知ってくださっているので、
代わりの資材でテスト制作してくださりつつも、これはマアルで出すにはいかがなものか、、とおっしゃってくれていました。
実際使ってみたらやはり硬いものが多く、
私も頭を抱えておりました。



別の資材のことでお世話になっている方にもたくさん探してもらって、
国内産で通気性のいい不織布が見つかりました。
ただしそれをプレス加工するのが国外(中国)。

国外に依頼するのは初めてですが、

現時点に於いて、

マアルでブラパッドに求める点「蒸れにくい」「柔らかい」をもっとも満たしているものなので、
こちらを今後販売することになりました。

詳しくは「NEW  ブラパッド」の商品ページに書いておりますが、

左が新しいもの。右が従来のもの。

高さがまず1cm程度低くなります。
柔らかさは新しい方が増しています。


たかがパッド、されどパッド。


従来のものも発売まで2年かけてテストしておりましたが、
今回もなかなか踏み切れず。

それでも春夏秋冬のブラジャー発売には間に合う予定でしたが、

先方の工場でも初生産ということで時間がかかり、今年は間に合わなくなりました。

申し訳ありません。。。


お手元にマアルのブラパッドがある方で、
春夏秋冬 冬 至の限定ブラジャーをお求めくださるかたはぜひそのまま、お手元のものをお使いください。

できれば残り30個程度になった従来のブラパッドは、
まだブラパッドをお持ちでないお急ぎの方の手に渡るといいなと思っています。

ご理解いただけたら嬉しいです。


新しいブラパッドは、柔らかさが抜群で、
「わたしはこちらが好き」というスタッフもいます。
マアルが現時点で探せるベストのブラパッドです。

あまりに柔らかいので、箱に入れてお渡しすることになりました。





余談ですが、聞いてください。

ずっとお世話になっていた滋賀の工場長さんは、
別のところで柔らかいものが見つかったとお伝えしたところ、
「マアルへ胸を張ってお勧めできるものができなくて残念だったので、柔らかいものが他所でみつかってホッとしました。」とのお返事をいただきました。
このお言葉に、胸がぐっと詰まりました。

国内の資材メーカーは、日本の手工業の例に漏れず、やはり減少の一途を辿っています。
資材も、プレスする工場も減る一方。
こんなに、自分たちが手がけるものの品質を大切に考えていらっしゃる工場さんには、
これからもずっとずっと残ってご活躍していただきたいと心から願っています。

いつかまた資材が見つかったら必ず連絡しますというお言葉を胸に、私も現時点のベストを繋ぎながら
待ちたいと思っています。
 

冬至にむけて 春夏秋冬 冬 

春夏秋冬 冬。

12月22日(日)AM10:00からネットショップと広島の実店舗「素」で限定発売します。

画像の一般公開は明日。
もったいつけるようで申し訳ないのですが、
どうぞ、画像と共に目に入れていただきたいので今日の日記では言葉でお伝えします。

長文になりましたが、
今回の肌着は開発までの経緯がとても大切で。
ぜひ最後までお読みいただけたら嬉しいです。

---

ここ何年もずっと、お客様からも「無いのですか?」「マアルで作って欲しい」とのお声を多くいただいておりました。
その度に何度も検討したのですが、
納得できるものにとうてい辿り着けそうになく、、、

ですが、この度「春夏秋冬の冬の作品として発売しましょう」とゴール日を決めたので、
今年の春からマアル社内で「制作チームB」を作り、
何度も話し合い、検討、進めてまいりました。


チーム「B」のB、とは。


そう、ブラジャーです!

ああー言ってしまいました。とうとう言える日が来ました!



ブラジャーと言っても、超合金のようなカキーンとしたブラから、バストトップ(乳首)が隠れたらいいよね、な
いわゆる自然派ブラ、いろいろあります。

そこを何度も話し合って、「マアルが欲しいブラってどんなの?」から始めました。

バストトップが隠れ、お出かけもオッケーなものは、
私たちは「タンクトップ/キャミソール パッドポケット付き」が最高だと思っています。
日々はそれで満足しているので、
余計ブラの必要性を感じなくなっていて、発売を後回しにしていた経緯もあります。


マアルのリピーターさん達がお求めいただく内容を見ていても、
パッドポケット付きが圧倒的に多いのは、おそらく同じ理由からだと推測しています。

 

 

もちろん、ブラを否定しているわけでは決してありません。

ブラを毎日使っているスタッフもいます。

胸が大きいほど、重みを支えるのに必要と感じる人も多いようです。

ただやっぱり肌が弱い人、締め付けが苦手な人はより優しいブラを求めている様子です。
 


そんな私たち(特に40代も半ばを過ぎた年齢層)が「あえて、欲しい」と思うブラジャーとは。


お出かけの際、おめかししたくなった際に、
いつものポジションより胸を上げて、脇に流れているシルエットを前側にすることで
身幅も細くなる、
補正力があるブラジャー。


しかも、
痒くなったり、苦しくなったりしないブラジャー。


この結論に行き着いてから、私たちの苦難の旅は始まりました(大げさ?でも補正力があって苦しくない、なんて相反する条件なので本当に難しかったのです)。










写真は、背景をご覧の通り、春。
楽しそうでまるで遠足ですが、
https://www.instagram.com/p/BwCMDh6FO66/?igshid=q3whrgwkg3vk
(↑その時のインスタグラムの投稿)
度重なるミーティングの末、
煮詰まったチームBがアドバイスを求めてお隣の山口県にある縫製工場さんへ相談に行くところでした。



山口県の縫製工場さんは、ブラジャー専門の工場なので今までマアルのものを縫っていただいたことはなかったものの、
とあるご縁で数年前に知り合い、

縫製工場探しで困り果てた私にタンクトップを縫ってくださっている鳥取県の工場さんを紹介してくださったりと

大変お世話になっている女性が経営していらっしゃるところです。


無茶難題をお伝えし、
いろいろ相談に乗ってくださっているうち、
これが作れるところは他にはなさそうだ、、と推測されたのか
お忙しい中、マアルのブラジャーを縫ってくださることになりました。



ブラは、数々のパーツを必要とします。
 

私たちの手に負える代物ではなく、パターンを大ベテランの、憧れの先輩、かねざわゆみこさんにお願いしました。
 


そこからひたすら、
試作ー試着、再検討、
試作ー試着、再検討×数えきれない

ただ「これはいけるかも!」と思ったのは、意外にも初回の試作の時に、
バストが大きくてアンダーが細い、しかも肌がかぶれやすいブラジャー難民のスタッフが
「Mサイズで気持ちよく入る!私の体についてくるー!」と喜びの声を上げたのです。

オーガニックコットンの中でも、柔らかめの生地を選んだことが、
Dカップの人にも対応できることに繋がるという
予想していなかった嬉しい展開でした。

そして、もちろん、Aカップのスタッフでも大丈夫。
かなり適応サイズに幅のあるブラジャーになるということがわかりました。

伸縮性が必要であれば、
今回はさすがにオーガニックコットンにポリウレタンを多少混ぜた生地を使うことになるかも、、と思っていましたが、
巧みなパターンと、縫い方の工夫で、
マアルの肌着と同様、フェアトレードオーガニックコットンだけ、しかも縫い糸も!が実現できました。

背中のホックも、探し回りましたがオーガニックコットン製が売っていなかったので、
マアルオリジナルで発注。
肩紐も、身頃と同じオーガニックコットンで包み、
私みたいに肩紐やアンダーがカユカユになりがちな敏感肌でも、刺激を可能な限り少なくしたつもりです。

 


ブラをつけて、
背筋を伸ばし、
お出かけするといい気持ち。

女性ホルモンが出るような高揚感があります。

わがまま放題な望みを叶えたブラジャーは、
とても上質な、美しい、研ぎ澄まされたものになりました。

明日12月19日に特設ページで画像をお披露目いたします。
どうぞご期待ください。

冬至にむけて

 


12月22日(日)冬至。
 

一陽来福、

陰極まれば陽になり。

 

冬至を境に、減るばかりであった日照時間が増えていく、いわば新たな喜びを前にした区切りの日。

 

世界中で昔から冬至を祝うお祭りがあります。

 

 

 

マアルでも2015年から毎年「冬至」にお祝いとして

何かしらのイベントをしています。

 

 

加えて今年は、
2016、2017、そして2019と3巡り目の春夏秋冬シリーズが
ああ、いよいよ本当にファイナルを迎えます。

 

 


書いているだけで緊張してきました。




この緊張感をお伝えするワクワクに変えながら、
冬至までの8日間過ごそうと思います。


冬至に企画していること、
春夏秋冬シリーズのこと、
色のこと、
かたちのこと。


みなさまどうぞお付き合いください。